集中治療室では医師をはじめ、薬剤師や看護師、セラピストなどがチームとして患者の治療に当たります。
その中でもICU看護師の果たす役割は大きく、専門資格を持つ人が配属されることが多くなっています。
その中には、急性・重症専門看護師や集中ケア認定看護師などが含まれます。
ICU看護師は看護領域の中でも、最も病理に精通していいる言われます。
時にはミニドクターと称されるほど、医療に関する高いスキルが期待されます。

ICUには患者をモニターする機器が色々設置されており、数値や臨床状態に応じて即座に対応する能力が求められます。
また、患者の多くは重篤状態にあるので、悲しい場面に出くわすことも少なくありません。
そのため、ICU看護師には如何なる場面に遭遇しても、冷静でいられる強さも必要です。
それと同時に、常に患者の側に立って、少しでも集中治療室の中で快適に過ごせるよう配慮することも大事です。
意識がある患者に対しては、積極的にコミュニケーションを図るのも役目です。

ICU看護師の役目として大きいのが、家族に対する支援があります。
患者の家族にとっては、看護師は医師以上に身近な存在と感じる人もいるようです。
そうした家族に患者の様子を含めて、病態などを分かりやすく伝えることが肝心です。
時には家族の不安やストレスが、ICU看護師に向かうこともあります。
看護師はそれらを冷静に受け止めることで、家族の心を落ち着かせます。
場合によっては、カウンセラーを同席させて対応することもあります。
このように、常に緊張感を持ち医療に関する高いスキルを持つICU看護師は、とてもやりがいのある職業と言えるでしょう。